ニュアンスの発見

9月末から公演の始まる『どこかで』の稽古。台本完成から3回目だろうか。
とある箇所で、二つの異なったニュアンスで進められる可能性を発見して、かなり楽しかった。
台本書いているのに、どうしてそんなことが?ということもあるかもしれないが、文字になってしまった会話の流れの妥当さなんてのはそんなものだ。
セリフを入れたら即本番みたいなことならば、こうせねばならないというものを決めて稽古に取り組むこともあるかもしれないが、普段なら、配役もギリギリまで固定せずに皆の噛み合わせを見ながら、こうして出せるニュアンスや様々な意味のパターンを発見していく中から、落ち着けていく。
今回はいつになく早々に配役を決めてしまったが、やること自体はそんなに変わっていない。
かくあるべしというゴールを決めてそこに向かっていく様な稽古しか経験が無い役者には、こういったやり方は結構戸惑われるが、どちらにしても見えてくるもの、積んでいくものはある。
演劇が発生する瞬間をどう捉えるか。場をどの様に成立させるか。コントロールできる圧力と柔軟性を求め始めると、そこそこキリがなくて、実は演劇をやっていて一番面白いのは、こうした稽古場の空気の変遷なんだが、近隣には役者しか居ないので一人でニヤニヤするしかない。